内科


治療について
高血圧治療について | 高血圧の怖さをご存じでしょうか。血圧が、140mmHgあるけど症状が何もないからと放置されていると10年後に100%心不全を発症してくるというデーターがあります。(Kaneko H, et al.: Circulation. 2021; 143: 2244-2253) 心不全は、息切れなどを起こし生活の質を損なうため予防が重要です。 高血圧の一つの原因として日本人に多いのは、塩分の摂り過ぎによるものがあります。塩はおいしいく食べるために必要ですが、質や調理方法や付け方の工夫で、減らせすことが出来ます。他にはカリウムを適切に摂取し塩の排泄を促す方法もあります。 当診療所では、高血圧アプリを処方し薬を減らせる治療もご用意可能です。 その他高血圧患者さんの中に隠れている二次性高血圧症の検索も実施し適切な治療薬を選択させていただきます。 高血圧でも、早朝だけ高い方や病院だけで高い方や会社だけで高い方がいらっしゃいます。これに対しましても最適な治療を提案させていただきます。 |
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ダイアベティス(糖尿病)治療について | 日本人の糖尿病は、遺伝で発症することが多い事が、最近の研究から報告されました。ということは、普通に食べて散歩しているのに発症する可能性があるということです。現代からわずか約160年前の江戸時代は、自動車での移動はできませんから江戸から京都まで徒歩しか移動手段がなく運動になっていました。江戸時代や明治初期はアイスクリームもなければ、果物もあまり食べる機会はなかったのではないでしょうか。 由緒正しい日本人は、甘いものに慣れずに1900年くらいを過ごしてきたわけです。現在は、昭和の高度成長期以来約60年経過していますが、経済成長によりコンビニで、お菓子や果物やジュースやアイスを購入し美味しく楽しんだ後エレベーターを利用したりして運動不足になりました。わずか160年前から遺伝情報はあまり変わるわけがありませんから由緒正しい日本人の遺伝子にとって便利で楽な現代生活への対応はすぐには出来ないのではないでしょうか。 ですから、健康診断で糖尿病と指摘されてもご自身を責めないでください。日常生活で、何も健康に悪いことをしてなくてもなってしまうことが多いんです。 糖尿病については、SGLT2阻害薬による心臓腎臓保護をベースにGLP1治療GIP治療を駆使し膵臓や心血管にやさしい血糖コントロールを実施しております。 もちろん強化インスリン治療も可能でございます。 CGMとしましては、リブレセンサーを用いた24時間血糖管理も可能です。 糖尿病の3大合併症は、網膜症・腎症・神経障害です。神経障害として、両手両足の先の神経から障害が進行する糖尿病性末梢神経障害は、足の潰瘍や壊疽の原因となるため早期発見が重要です。当診療所ではDPN検査(下肢の腓腹神経の神経伝導速度測定による神経障害の把握)やCAVI検査を施行し早期発見と東海大学循環器内科との連携治療に役立てております。 糖尿病性腎症につきましては、アルブミン尿の測定を行いMRBというお薬やRAS系阻害剤SGLT2阻害剤を適切に駆使しコントロールいたします。なおそれでも尿たんぱくが継続する場合やeGFRスロープ低下抑制治療抵抗性の場合は、腎臓専門医と2人主治医制で管理させていただきます。 |
脂質異常症について | 健康診断で、コレステロールが高いと言われても症状や実感がないかと思います。 当診療所では、足の血管の詰まり具合を調べるCAVI検査や血管エコー検査が実施可能です。その他全身の動脈硬化の判定として頸動脈エコー検査が可能です。 CAVI(Cardio Ankle Vascular Index:キャビー)とは血管の老化判定です。 動脈が老化して硬くなると、同じ量の血液を送り出す場合でも、狭い中に血を通さないといけませんから大きなエネルギーがが必要になります。これをもとにして、脈波速度を基に、血管の老化度判定します。 この際にABI(足関節上腕血圧比)も一緒に測定することで、おおよその血管年齢が把握できます。糖尿病の方は、足の血行が保たれていないと壊疽の原因となるため重要な検査です。 IMT検査は、首の血管の中を超音波を用いた画像で見ることができる痛くない検査です。これにより動脈硬化の早期発見や進行程度が見えます。そこで測れるのが、動脈硬化の指標のひとつである「内膜中膜複合体肥厚度(IMT)」です。 IMTとはIntima Media Thicknessからとった文字で、三層からできた動脈壁の内膜と中膜を併せた厚みのことです。頸動脈のIMTが1.1mmを超えると動脈硬化と診断され、同様に頸以外の全身の動脈硬化の進行も進んでいると考えられます。動脈硬化は老化でも進行しますが、通常であれば1.1mmを超えることはありません。 IMTの肥厚具合に対応した食事療法運動療法薬物療法のご提案をさせていただきます。 |